5月5日、ユネスコの諮問機関、イコモスが国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に、福岡県の古代遺跡「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」を4つの資源を除外して登録するよう勧告したようです。
しかし、日本政府は、福岡県宗像市の沖ノ島や宗像大社など8つの構成資産からなる「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の世界遺産の登録を目指しています!!
除外された4つの資源とは何なのでしょうか? また、何故、除外されたのでしょうか?
この、判断基準は本当にわかりませんね。。。。
今後、地元や文化庁はどう対応するのでしょうか?
8つの構成資産とは? 除外された4つの資源とは何?
文化庁のHPによると、以下の8つの構成資産で推薦しています。
そして、今回、除外された4つの資産は⑤〜⑧です。
【構成資産】
- 沖ノ島(宗像大社沖津宮)
- 小屋島(宗像大社沖津宮)
- 御門柱(宗像大社沖津宮)
- 天狗岩(宗像大社沖津宮)
- 宗像大社沖津宮遙拝所(大島)→除外!
- 宗像大社中津宮(大島)→除外!
- 宗像大社辺津宮(本土)→除外!
- 新原・奴山古墳群(福岡県福津市 本土)→除外!
宗像大社はどんな神様を祀っているの?
祀られている神様は女性の3神様。
HPによると、日本最古の歴史書といわれる「日本書紀」に、「歴代天皇のまつりごとを助け、丁重な祭祀を受けられよ」との 神勅(しんちょく)(天照大神のお言葉)により、三女神がこの宗像の地に降りられ、祀られるようになったとあります。
宗像大社は天照大神の三柱の御子神をおまつりしています。三女神のお名前は 田心姫神(たごりひめのかみ)、湍津姫神(たぎつひめのかみ)、 市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)と申し上げ、田心姫神は 沖津宮(おきつぐう)、湍津姫神は 中津宮(なかつぐう)、市杵島姫神は 辺津宮 (へつぐう)におまつりされており、この三宮を総称して「宗像大社」と申します。
沖ノ島と関連遺構群を世界遺産に登録しようとした理由は?
正直、非常に非常に貴重だと思います。
今回、世界遺産登録の勧告を受けた、宗像・沖ノ島、その周辺の小屋島、御門柱、天狗岩の4つの資産と、除外された4つの関連遺産群は4~9世紀の大陸との交流にまつわる古代遺跡そのもの!
特に沖ノ島は、島そのものが神体とされていて「田心姫神」を祀り、一般人は行けず、古代の祭祀跡がほぼ手つかずで残っているとても貴重な島で、普段は神職1人だけが神様と向き合い、10日のサイクルで交代しているようです。
女人禁制でも有名です。
また、シルクロードを経てもたらされたとみられるカットグラス碗(わん)の破片など祭祀で供えられたものや、金製指輪や銅鏡など、奉献品約8万点が出土!
これら全てが国宝に指定され、「海の正倉院」と呼ばれるようになったようです。
宗像大社は沖ノ島の沖津宮、沖ノ島を拝む遥拝所(ようはいしょ)のある大島の中津宮、九州本土の辺津宮(へつみや)からなり、古代の海上交通路で重要な役割を担っていたようですね。
このことから、世界遺産登録へ向けて動き出したという事のようです。
なぜ、沖ノ島以外は除外されてしまったの?
これは今のところ、具体的には分からないようですね。
とにかく、NHK報道によると「世界的な価値とは認められず、除外すべき」としたうえで、名称も「『神宿る島』沖ノ島」と変更するよう勧告しました。とあります。
沖ノ島は確かに人の手が入ってないから、貴重なのはわかりますけど、沖ノ島だけじゃ「信仰」の深い意味をなさないよのね。。。
この信仰の一連の流れ。。。というような事をどうして理解してもらえないのかしら?
富士山のときも揉めましたよね。。。
日本政府は今後、世界遺産登録に向けてどう対応する?
福岡県の小川知事も、宗像市の谷井博美市長も、やはり一部の構成資産に限ってしまったこと、そして欧州の方に日本の信仰を理解してもらう事の難しさを痛感しているようです。
ですが、地元は国と協力し、7月の世界遺産登録に向けて最善を尽くすようです。
また、松野博一文部科学相は「我が国として完全に納得できる内容とはなっていない。今後の対応方針を速やかに関係機関と相談し、最善を尽くしたい」との談話を発表しています。
世界遺産へ向けて沖ノ島だけでなく全て登録される可能性は?
先ほども、ちらっと書いたけれど、富士山が2013年に世界文化遺産に登録された際にも、イコモスが構成資産の三保松原の除外を勧告しました。
でも、日本政府が再度、丁寧に説明して、三保松原も含めて登録された経緯があります。
そう考えると、個人的には福岡県宗像市の沖ノ島や宗像大社など8つの構成資産からなる「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の世界遺産の登録は可能性があると思います。
さて最後に、今日も大きく深呼吸してリラックスを!