先月2017年4月20日に、フランス大統領選の第一回目の投票が行われるためにパリのシャンゼリゼ通で警備中に撃たれて犠牲になった同性愛者の警察官とパートナーが、死後結婚した事がわかりました。
「死後結婚」。。。こういう事、フランスであるのですね。。。
パリ襲撃事件とは
大統領選で盛り上がりを見せていたフランス。
4月23日にフランス大統領の第一回目の投票が行われるために普段からパリのシャンゼリゼ通りで警備に当たっていた警察官が4月20日の夜、犯人が警察車両に向けて発砲し、警官が1人死亡、2人が負傷した事件です。
そして逃亡しようとする犯人を警察が射殺。
以前にもこの犯人は警官に発砲した罪で有罪となり数年服役したことがあり、そもそも警察の対テロの捜査対象になっていたことがわかっています。
また実は、このパリ襲撃事件は、11人の大統領候補がテレビに生出演している最中に発生した事件で、候補者はそれぞれツィッターで、それぞれの思いを投稿していました。
そして、このパリ襲撃事件は、「過激派組織イスラム国(IS)」が実行犯は「アブ・ユスフ・アル・バルジキ」だと声明を出しています。
犠牲になったグザビエ・ジュジュレ氏
この襲撃で撃たれて犠牲になった警察官が今回「死後結婚」をした、故グザビエ・ジュジュレさん(当時37歳)です。
結婚式は、4月30日に行われ、パートナーはエティエンヌ・カルディレスさん。
この結婚式にはフランソワ・オランド前大統領と、パリ市長のアンヌ・イダルゴ氏も出席しました。
故ジュジュレさんは警察内での同性愛者の権利向上のための運動を行っていたり、2015年11月のパリのコンサートホールでテロ事件があった時も駆けつけています。
そして、この犯行も「イスラム国(IS)」が声明を出しています。
パートナーの追悼でのスピーチ
4月25日の追悼式典でパートナーのカルディレスさんのスピーチを紹介。
私は憎しみを持たないよ、グザビエ。それは君らしくないし、君の心を鼓動させていたものにも、君を平和の守り手にしていたものにもふさわしくないから
フランスの「死後結婚」とは?
そもそも、フランスでは「死後結婚」は認められているのでしょうか?
wikipediaによると。。。
フランスでは、民法において死後の婚姻が定められている。すなわち、将来の夫婦の一方が死亡し、死亡した者の承諾に疑いがない場合、大統領は、重大な理由があれば、婚姻を認めることができるものとされている(民法171条1項)。婚姻の効力は死亡した配偶者が死亡した前日に遡って生じる(同条2項)。もっとも、財産の相続権は生じないし、婚姻関係があったとみなされるわけでもない(同条3項)。この規定によって婚姻をした女性は、死亡した男性の姓を名乗ることができ、また、女性の子供は男性の子供として認知される。2009年には、アフガニスタン駐留中に戦死した兵士の婚約者の女性が、ニコラ・サルコジ大統領に死後の婚姻を認めるよう直訴して認められるという出来事もあった。
この規定は、1959年に、大統領であるシャルル・ド・ゴールによって制定された。 これは南フランスのある女性が、妊娠・婚約中、相手の男性が死亡。生まれてくる子供に父親の姓をつけてあげたいとの思いから大統領に嘆願、半年後受理されたものである。 「重要な理由」の範囲は不明だが、今でも年1・2回受理され、冥婚が成立している模様である。
愛している人が、ある日突然、痛ましい事件の被害者になる。
パートナーにとって深い悲しみである事は明らかです。
エティエンヌ・カルディレスさんは、ジュジュレさんへの愛を貫くために「死後結婚」を選びました。
今回の、カルディレスさんのジュジュレさんへの想い。。。なんだかわかる気がします。
さて、今回の記事はいかがでしたか?
最後に、今日も大きく深呼吸してリラックスを!