アメリカのトランプ大統領は北朝鮮に対して、本気ですね。
北朝鮮への態度をハッキリと示さない中国に対してしびれを切らしてます。
そして、ついに北朝鮮への資金洗浄(マネーロンダリング)に関わったとして中国の銀行に対してセカンダリー・サンクションを発動するらしいです。
中国の銀行に制裁とは、どんな制裁?
共同通信の次のニュースを読んでみましょう。
【ワシントン共同】ムニューシン米財務長官は29日、ホワイトハウスで記者会見し、中国の「丹東銀行」が、核・ミサイル開発を進める北朝鮮のためのマネーロンダリング(資金洗浄)に関わったとして、米金融機関との取引を禁じる方針を発表した。
対北朝鮮制裁で中国の銀行を対象としたのは初としている。
北朝鮮の核・ミサイル開発に関与したとして中国企業1社と中国人2人も独自制裁の対象に指定した。
現在、トランプ大統領はG20で欧州を訪問中で、北朝鮮問題で韓国・アメリカ・日本との間で「北朝鮮に制裁を」という認識で一致、合意しました。
それに先立ち、中国の「丹東銀行」に対し、アメリカの金融機関との取引を禁じるわけですから、これはかなり北朝鮮にダメージを与えるでしょうね。
石油を中国から止められたら、北朝鮮は相当ダメージを受けると言われてますが、これは中国が渋ってます。
北朝鮮への圧力はアメリカ一国でも出来るとトランプ大統領は豪語しています。
実際、そうだと思います。
中国任せにしていると、正直、北朝鮮への本格的な制裁はいつになるかわかりません。
それなら、アメリカとの取引をさせないよ!と言う事でしょう。
こう言うセンスがアメリカですよね。
セカンダリー・サンクションとは?
さて、今回のアメリカの中国銀行への対応は「セカンダリー・サンクション」と言う制裁措置ですが、一体、「セカンダリー・サンクション」とは具体的にどういった内容の制裁なのでしょうか?
以下、日本経済新聞の説明は次の通り。
カンダリー・サンクション
制裁対象の国と結びつきが深い第三国の企業や金融機関への制裁を指し、二次的制裁と呼ばれる。
北朝鮮による核・ミサイル開発の資金は、中国経由で外貨が流入していると指摘されていた。こうした資金の流れを断つために北朝鮮以外の国に発動した。
制裁対象になった銀行は他行からの取引を敬遠されるため効果が大きい。
米下院は5月、北朝鮮の労働者を雇用する海外の企業や、個人を新たに制裁の対象に加える法案を可決し、セカンダリー・サンクションに向けた流れが強まっていた。
つまり、北朝鮮への直接制裁ではなく関係国の企業や、金融機関へ制裁することで、関節的に北朝鮮へダメージを与えると言うものです。
セカンダリー・サンクション = 二次的制裁
また、ポイントは「『金融機関』だけでなく、北朝鮮人を労働者として雇用てしている企業や、個人も対象」と言うところだと思います。
要は、様々な形で「北朝鮮」で関わっているところ全てに制裁を加え、ジワジワと北朝鮮にダメージを与えて行くもの。
他の国と、北朝鮮の関係は?
ただ、意外にも北朝鮮は中国だけが頼みの綱では無く、欧州にも関係国が多くありますから、中国が北朝鮮を支援してくれないなら、他の国に頼めばいい!と北朝鮮が割り切ったらどうなの?と疑問の声もあるかもしれませんが、心配無用でしょう。
まず、こう言う制裁をアメリカが本気でしているわけですから、北朝鮮と関係にあったところで、アメリカとの関係の方が大事でしょうから、どんどん北朝鮮を「あからさまに」支援する国は少しずつ少なくなって行くでしょう。
事実、G7で北朝鮮をめぐる討議では、安倍首相が「国際社会は非核化と引き換えにさまざまな支援をしたが、北朝鮮は何度も約束を破ってきた」と指摘して、北朝鮮への制裁を求めて賛同を得てます。
カナダのフリーランド外相は北朝鮮やイランを念頭に、核軍縮や核不拡散に向けG7の強い結束が重要だと強調。
イタリアのアルファノ外相は、北朝鮮に対し核・ミサイル開発を禁じた国連安全保障理事会の決議を順守するよう要求した。
G7での、安倍首相の訴えはかなり各国に効いたようです。(新聞、マスコミは殆ど伝えてませんが)
もちろん、「反アメリカ主義の国」は違うかもしれませんが。。。
日本は、このセカンダリー・サンクションでどうなる?
産経新聞2017年6月27日の記事よると。。。
一方、外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は27日午前の自民党会合で、米政府が対北独自制裁の一環として第三国企業への「セカンダリー・サンクション(二次的制裁)」を実施した場合、日本政府も追随する意向を示した。
金杉氏は制裁対象に関して「中国(の企業・個人)に限らないと思う。
北朝鮮と取引している企業は世界中にあるので、日本としてもきちんとした形で制裁対象にしていきたい」と説明した。
セカンダリー・サンクションはオットー・ワームビア氏の死に関する北朝鮮への報復か?
元々、上記にあるように5月にアメリカの下院議院で北朝鮮の労働者を雇用する海外の企業や、個人を新たに制裁の対象に加える法案を可決したて、セカンダリー・サンクションに向けた流れがあったわけですけど、オットー・ワームビア氏の死で、トランプ大統領が本気になったのは本当かもしれませんね。。。
この説は、「虎ノ門ニュース」で上念司さんがおっしゃっていたわけですけど、この件はアメリカにとってショックが大きかったと思いますし、アメリカファーストのトランプ大統領ならわかります。
ただ、当然ですが「オットー・ワームビア氏の死」だけでなく「ICBM」を何度も発射し、アメリカの脅威になっちるからです。
とにかく、今、北朝鮮への対応が緊急課題です。
日本も具体的に北朝鮮と繋がっている国内にある企業などにメスを本気で入れないと!
※ Top画像はCNNより。